試作したものや、その他の工作

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V型2気筒エンジン
V-Engine平岡幸三氏の、"Building the Heisler"という本に出ていたエンジンを約1/2の大きさで作りました。でも、今のところ、これをこのまま使ってハイスラを作る予定はないので、エンジンだけです。なので、『その他の工作』で紹介します。
給排気はスライドバルブ、バルブギアはスチブンソン式です。

Engine_uraエンジン裏側
クランクは、本に出ている一本の丸棒から削り出す方法ではなく、簡単に、クランクウェブにクランクシャフトとクランクを通し、銀ロー付けしてからクランクシャフトの中央部を切り取る方法で作りました。

Partsエンジンを分解したところ
写真上から、シリンダ関係、バルブギア関係、クランクケース、クランクです。
エンジンは、ボア10mmストローク12mm、バルブトラベルは3.4mmです。
カットオフは91%(計算が間違っていなければ ^_^;)。

CrankCaseクランクケースを裏側から見たところ
35mmx35mmの黄銅の角棒を中グリバイトで内側を削ってから、外側をヤスリで整形し、その両側に3mm厚の黄銅板をネジ止めして作りました。
内側の一部がコネクティングロッドのビッグエンド部に当たるので、写真のように削り取りました。(平面の部分)

TumblingArmタンブリングアーム(TUMBLING ARM)
左の写真中央のy字形のパーツがタンブリングアームです。エンジンの回転方向を変えるときに操作します。1.2mm厚の鉄板を糸鋸で切り抜いてからヤスリで仕上げました。
加減リンクを他のパーツの縮尺より少し大きくした関係で、オリジナルの形状をそのまま小さくしたのでは、アーム部がロッカーアームと干渉してしまいます。なので、アームの形を変更しています。

ExpansionLink加減リンク(EXPANSION LINK)
中央の扇型のパーツです。厚みは2mm、窓の高さは3mmです。これも鉄板を糸鋸で切り抜いて作りました。
エキセントリックストラップ(ロッド)の接続には既成のM1.4のネジを使いましたが、ネジを締めても動きが悪くならないように、この接続部の二股のところの手前側にもネジが切ってあります。
スベリ子は縦横3mmx3mm厚み2mm。本当はリン青銅を使った方が良いのですが、削り出すのが大変なので日和って黄銅にしました orz
スベリ子を押さえるピンは、外径1.4mmのステンレスパイプに直径4mmのドリルロッドから旋盤で削り出した直径3.6mm厚みは0.6mmの円盤状の板をロー付けして作りました。少しパイプに差し込んであります。

RockerArmロッカーアーム(ROCKER ARM)
スベリ子に通したピンと共に、加減リンクの上下動により、このロッカーアームもネジ部を中心に円弧状に動きます。当然、一緒に繋がったバルブロッドも上下に動くのですが、ただ、直線的に動くバルブロッドに対して、ロッカーアームは円弧状に動くので、このとき若干の突っ張りが生じます。この僅かな抵抗でも小さくて非力なエンジンの場合はロスになるので、ネジ穴を少し大きくして突っ張らないようにしています。黄銅の塊から削り出し。左右非対称です。

LinkHanger吊りリンク(LINK HANGER)
片側をマイナスネジでタンブリングアームに接続され、もう片方が加減リンクから出ているピンに接続されたパーツが吊りリンクです。1.2mm厚の鉄板と、ドリルロッドで作った外径3mm内径1.7mmのパイプをロー付けして作りました。
タンブリングアームを操作して、この吊りリンクで加減リンクを押し下げたり引っ張り上げたりします。
写真は、スベリ子が加減リンクの中央付近にあります。この場合、加減リンクはスベリ子を中心に両端がシーソーのように上下するだけで、エキセントリックストラップ(ロッド)の動きはバルブロッドに作用しないことになります。なので、エンジンは回転しません。

Backwardクランクシャフトに嵌っている茶色の丸いものが偏心輪(エキセントリックシーヴ)です。材質はリン青銅。手前が後進用、この奥にもうひとつあって、それが前進用です。一体で作るのは難しいので別々に作りました。
偏心輪に嵌っている四角いパーツがエキセントリックストラップで、写真は左側のエンジンを示していますが、後進位置になります。赤線のようにストラップ、スベリ子、バルブロッドが一直線になっていて、偏心輪の動きがストラップを介してバルブロッドに伝わり、バルブの開け閉めが行われることになります。右側のエンジンも、やはり手前のエキセントリックストラップから伸びた棒(エキセントリックロッド)とバルブロッドが一直線になっています。


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