"Wild Rose III"  1
0-4-0 Quarry Hunslet

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2012/12/2
121202_1また、新しい機関車を作り始めてしまいました。今度はDave Watkins氏の書かれた図面をもとに、"Wild Rose"という名前のハンスレット社の小型の機関車を作ります。16mmスケールでゲージは32mmです。
で、今回はボイラーから。いつものように銅板を丸めて作ります。直径38mm長さ120mmと、かなり細身のボイラーです。煙管は直径18mm。図面では15mmになっていますが、大量に買い込んでしまった18mm銅管があるので、それを使うことにします。前後の板は丸めてから現物合わせで寸法を決めます。なので、まだありません。


2012/12/3
121203_1銅板を丸めるのにも、だいぶ慣れてきました。
鈍しながら少しずつ丸めます。出来るだけ手で丸めるようにしていますが、最後の合わせ目手前1、2cmはどうしても平らな部分が残るので、ここだけは角材か板を当て木槌で叩いて丸みをつけます。で、ここまでは順調だったのですが、でも何故か、外径が40mm ^_^;


2012/12/4
121204_1銅板の合わせ目をロウ付けしました。ただ今回は、前回のovertypeのボイラのときのように綺麗に流れてくれなくて、もう一度ロウを流そうかと考えています。一応、内側の継板の両側に置いたロウが融けて合わせ目の表に出て来ているので大丈夫だとは思うのですが、念のため。
写真の丸い合板はボイラの内径に合わせて旋盤で削ったものです。これをボイラの片側から押し込み反対側まで通します。こうすることによってボイラを綺麗な円筒形にします。


2012/12/8
121209_1ロウ付けのやり直しの際に、ついでにブッシュもロウ付けしました。写真は、そのブッシュ用の穴を開けているところです。私の場合、いつも丸いカッター(1.6mm)を使って開けています。この後、仕上げにドリルかリーマーを通します。

121209_2やり直しのロウ付けですが、今度は綺麗に流れました。ブッシュの方は、太さ1.5mm長さ10mmの銀ロウをボイラの内側から炙って流しました。ブッシュの横にロウ材が融けた痕が残っています。この位置にロウ材を置きました。こちらも綺麗に流れました。

121209_3前後の板と煙管をロウ付けする前に酸洗いをします。酸洗いにはインスタントコーヒーの空き瓶を使っています。


2012/12/9
121209_4ボイラ完成
前後の板(フランジは省略)と煙管は二本のガスバーナーを使ってロウ付けをしました。バーナー2本は流石に強力ですね。一発で綺麗に流れました。でも、結構神経を使います。机の上でやっているので、カートリッジを倒したら火事ですから ^_^;
写真は水圧試験の様子です。6kgf/cm2(約85psi)で10分間行いましたが、水漏れはありませんでした。給水ポンプは8620の炭水車を引っ張り出して来て使いました。


2012/12/12
121212_1クランクの製作
図面には”4mm mild steel” と書かれていますが、手持ちがないので2mm厚の鉄板を張り合わせて作りました。
で、先ず、その張り合わせた鉄板に車軸の通る穴を開けますが、この穴は直角が出ていることが重要なので、旋盤を使って開けました(未だボール盤がない)。次に、クランクピン用の穴を開けます。こちらはM2(図面では、10BA)でねじ込むので1.6mmの下穴をリューターを使って開けました。この穴の直角は目見当です(大丈夫?)。最後に、外形を糸鋸で切り出してからヤスリで整形します。それにしても、これだけ厚みがあると摩擦でかなり熱くなりますね。手で持っていられなくなります。


2012/12/14
121213_1なんとか出来ました。
ヤスリで仕上げてから、紙ヤスリをかけました。左側二つが前輪用で、右側が後輪用です。車軸に3mmセットスクリューで固定します。クランクピンは5mmドリルロッドから作りました。太さは2mm。


2012/12/15
121215_1フレームの切り抜き
フレームは二枚重ねて切り抜きます。左右のフレームを揃える為です。この後、重ねたままヤスリで整形します。ネジは全てM2とし、穴を開けました(一カ所間違えています)。


2012/12/16
121216_1車輪の製作
車輪製作用にデンスバーという鋳物の丸棒を使ってみました。金鋸で切った感じでは引っかかりもよく、以外と切り易いです。

121216_2輪切りにしたデンスバーを旋盤で削り、車輪にしました。(旋盤でも、さくさくとよく削れます。)直径は26mmです。今回は車輪踏面の傾斜(3度)も図面どおりにつけました。


2012/12/17
121217_1アウトサイドフレーム
このハンスレットという機関車は、フレームの内側に車輪があるアウトサイドフレームというタイプです。以前から作りたいと思っていた形です。フレームの外側に出ているクランクだけがクルクルと回るのが良いです。あと、インサイドフレーム(こう呼ぶのか、わかりませんが)に比べ、工作が簡単なような気がします。この機関車は車輪の固定にセットスクリューを使っています。これまで車輪は接着剤で固定していたので、クォータリングも固まったら終わりという緊張感がありました。でも、ネジ留めなら何度でもやり直せます。


2012/12/18
121218_1エンドビーム
エンドビームにリベット用の穴(1.2mm)をたくさん開けました。大きな丸い穴が開いているのは前側のフロントエンドビームです。この後、エンドビームにアングルを付けます。後にあるフレームですが、左右をつなぐ梁は、1.6mmの鉄板をコの字形に曲げて作りました。”コの字曲げ”だいぶ慣れました。


2012/12/19
121219_1リベット打ち
リベットは、銅線をナナコ(の様な物を作って)で頭を丸くしました。アングルは、先にハンダでバッファービームに付けておいてからリベットを打ちました。
前面の三本のネジが、ちょっと気になります。


2012/12/21
121221_1スリップエキセントリック
いつかは作ってみたいと思っていたバルブギヤです。でも、仕組みが未だによくわかっていません。エンジンを作れば何とかなるかと思いますが、とりあえずパーツを作ってみました。
ところで、エキセントリックロッドをストラップにねじ込んだ際に、つなぎ目の四角の面が合いません。恐らく、ぴったり合うことは少ないと思います。で、ストラップ側の面を少しずつヤスリで削って合わせることになります。なので、エキセントリックロッドは予め長目に作っておきました。細かな寸法はエンジンが出来てから合わせます。


2012/12/22
121222_1エンジン製作開始
17mmx17mmx200mmの黄銅角棒から、シリンダーとポート部、それから蒸気室になる部分を切り出しました。図面に従えば16mm角が都合が良いのですが、これで何とか寸法を合わせて行きます。写真は盤面を旋盤で削りシリンダーの穴開けまで済んだところ。


2012/12/24
121224_3シリンダとポート部の穴開け
このエンジンは写真のようにシリンダ部分とポート部分に分かれています。なので、一般的なシリンダ内側からの斜めの穴開けがありません。ちょっと気が楽です。この後このふたつをハンダ付けします。


2012/12/25
121225_1シリンダとポート部のハンダ付け
蒸気室側の小さな穴から空気を送ってやるとピストンが動きます。どうにか上手くハンダが流れたようです。後の蓋も作りました。エンジンの製作で、この後側の蓋とグランドナットの製作が難しいです。何時も芯合わせに苦労します。

121225_2バルブチェスト(蒸気室)
バルブチェストを作っているところです。これだけの厚み(10mm)があると糸鋸で切るのも中々難しいです。上面は良くても裏面がとんでもないところを切っている時があったりします。今回は許容範囲。


2012/12/27
121227_1バルブチェスト2
ヤスリで整形後、バルブロッドの通るところを旋盤で作ってからハンダ付けしました。蓋は1.6mmの銅板を使いました。

121227_2バルブ
バルブ底の窪みは、6mmの穴を開けたリン青銅を丸棒にロウ付けして作りました。

121227_3バルブ完成
上記のロウ付けした丸棒を糸鋸とヤスリを使って整形しました。クランプを締めるネジは”Drill 1.4, tap 10BA” と指定されています。これまで、この指定のネジは全てM2に変更して使っていましたが、ここだけはスペースがない(バルブロッドに3φを使った為)のでM1.7を使用しました。


2012/12/28
121228_1クロスヘッド
ピストンロッドに丸棒をねじ込んでから、ピストンがスムーズに動く位置で丸棒をカットし整形しました。

121228_2スライドバー(滑り棒)
クロスヘッドが滑らかに動く様に、この状態で調整しました。

121228_3モーションプレート
滑り棒の収まるところは現物合わせで削りました。


2012/12/29
121229_1下回り完成
どうにか年内に下回りが出来ました。これで、お正月はエアーで回して遊べます ^_^


2012/12/31
121231_1エアーでテスト
前が重く後が浮いてしまうので、鉄アレイ(2kg)を乗せて回しました。よく回ります。ただ、ちょっと勢いが良過ぎる感じもします。蒸気になると違うのでしょうけど。ちなみに、鉄アレイを2個乗せても回りました。


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