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ラインシャフトの取り付け
ベベルピニオン台車右側のコラムにラインシャフトを通し、ベベルピニオンギヤをセットしてみたのですが、後側に付くベベルピニオンのハブ部分が中間アーチバーの位置に来て、そのままでは入らないことがわかりました。結局、ベベルギヤと同じようにハブを反対側に付け直すことになりました。写真左の4つがハブを付け替えたベベルピニオンです。

ラインシャフト通し終わったラインシャフトです。コラムとの隙間は紙一枚ほどしかありません。コラムを少し削った方が良さそうですね。
フレームは、3x10と5x10のアルミフラットバーを使って作りました。

カップリングカバーカップリングカバーも下部アーチバーと干渉してました。なので、これまでの下部アーチバーの下にもう一枚貼り付ける形で下部アーチバーを取り付けました。それでも写真のようにギリギリですが。あと、これまで1mm厚の真鍮板では先端が直ぐ曲がってしまっていたので1.6mm厚の真鍮板に変えました。

ベベルギヤのセット車軸の寸法を確認したかったので、削り損ねた車輪を使ってベベルギヤを組んでみました。エンジンに何時ものコンプレッサーで空気を送ってみたところ、結構調子良く回りました。心配していた軸受とベベルギヤの隙間も、特に問題が無いみたいです。ここまで来れば一安心と言ったところでしょうか。


水面計の工作
水面計_台車をちょっとお休みして、水面計を作りました。
水面計本体は、ボイラに直接ロウ付けすることにしたので、耐久性を考えてリン青銅を使いました。

水面計_1写真は、90度に曲がった上部配管を作っているところです。2本の丸棒を組み合わせて作ってます。写真ではちょっとわかりにくいと思いますが、横方向の丸棒に縦向きの丸棒を差し込んでロウ付けしています。穴あけは、旋盤で左側の太い部分を掴み横方向の穴をあけ、縦方向の穴は写真上の細い部分を掴んであけました。

水面計_2出来上がった上部配管(エルボ)です。余分なところを糸鋸で切り離し、ヤスリで仕上げました。ちょっとロウが多過ぎました。


車輪の切削加工
車輪_1はじめに裏面を手前に三爪で踏面の半分ぐらいのところを掴み、フランジの外形と裏面を削りました。初めてのステンレスの切削なので、少しずつ(0.075mmずつ)慎重に削りましたが、思っていたよりは簡単に削れました。あと、真鍮などと違って糸の様に細い切り子が出ます。その為、バイトに絡まったり受け皿に溜まった切り子を飛び散らしたりします。なので、掃除をしながらの作業になりました。

車輪__2車輪の表面を削る為に作ったヤトイです。20mmの真鍮の丸棒から作りました。

車輪__3旋盤での切削加工が終わった車輪です。手前がベベルギヤの付く方ですが、ベベルギヤの収まる余地が少しだけ足らなかったので、表面よりハブを0.3mm程低くしました。


ベベルギヤの取り付け
ベベルギヤの取り付け車輪へのベベルギヤの固定はM2のネジ3本でとめることにしましたが、今回はその下穴あけにコバルトドリルというものを購入し使ってみました。普通のドリルでは一回の穴あけで直ぐに切れなくなってしまいますが、このコバルトドリルは一本で車輪4本分の下穴をあけることが出来ました。タップは普通のタップ使いましたが、下穴を1.7mmと大きめにしたので、一本のタップで全てのタップを立てることが出来ました。固定用のネジは、市販のカメラネジを皿状に加工して使いました。ちょっと錆が心配ですが。

台車最終組立写真は組み上がった車輪を台車にセットしているところです。車輪と車軸との固定にはロックタイトを使いました。シンナーをつけた綿棒でよく拭いてから接着しました。

下回り完成やっと下回りが完成しました。ここまで来ると一気にSHAYらしくなりました。と言うより、もう、どう見てもSHAYですね。


ボイラの製作
ボイラ_1ボイラは今回も1mm厚の銅板を巻いて作りました。直径は38mm、長さは135mmガス焚きです。もういくつも作っているので銅板を巻くのにもだいぶ慣れました。合わせ目は継板(厚み1mmの銅板)を1mmの銅線でかしめてとめています。このかしめは、銅板が動かなければ良いので、軽くかしめる程度にしています。

ボイラ_2写真は水面計のロウ付けが終わったところですが、ボイラ側の水面計を差し込む穴を大きくし過ぎてしまい、ぐらぐらしてしてロウ付けにかなり苦労しました。とりあえずボイラを立てた状態で下側のパーツをロウ付けしてから、次に横置きにして、ぴったりの寸法に削ったドリルロッドを差し込んで動かないようにしてから上側のパーツをロウ付けしました。

ボイラ__3ボイラ後方の底にフレームに固定する為の台座をロウ付けしました。底の継ぎ目のところに0.5mmぐらいの深さの穴をあけ、そこにピンを一本刺して動かないようにしておいてからロウ付けしました。せっかく巻いたボイラに穴をあけるのは嫌なので、この穴は貫通させていません。

ボイラ_4完成したボイラです。ボイラのロウ付けは、毎回キャンプ用のガスコンロの上に耐火煉瓦を置いてやっています。ガスバーナーはカセットタイプを使っています。大体1本のバーナーで間に合いますが、煙管のロウ付けには2本のバーナーを使います。


逆転レバー
逆転レバー写真は完成した逆転レバーです。
当初、ここまで凝った逆転レバーを作るつもりはなかったのですが、レバーの動かせる範囲を大きく取り過ぎたためか、特に前進時の機械音が大きく、また、動きも悪くなってしまったのでラッチを付けました。材料は1.6mmと1.0mm、それと2.0mmの鉄板を使いました。あと、組み立てには小さ過ぎてM1.4のネジでさえ使えないので、ほとんどカシメとロウ付けで組み立てました。ラッチブロックの固定だけはM1.4のネジが使えました。ちなみに、寸法的には『ライブスチームのシェイを作ろう』の逆転レバーの大体1/2です。


始動テスト
始動テスト久しぶりの更新ですが、ずっと工作はしてました。この間にガスバーナーや給油器、それからレギュレーターなど、この機関車を走らすのに必要な部品は作ってしまったのですが、これらを床の上のどこにどう配置するかを考えているところです。中でも給油器をどこに設置するかでかなり悩んでいます。あっちに置いてみたりこっちに置いてみたり、もうすでに床の上は穴だらけになってしまっています。で、気分転換に動画を撮りました。いつものコンプレッサーで回しています。レギュレーターは1と1/2回転ぐらいで全開となりますが、動画では1/4から1/2の範囲で動かしています。


燃焼テスト
燃焼テスト配管はまだ終わっていませんが、ガスバーナーが出来ているので燃焼テストをしてみました。で、全然ダメでした。もやもやと煙管の先から炎が出るだけで、どうやっても煙管の中で燃えてくれません。ちょっとお手上げ気味です。でも、大体において、これまでガスバーナーを作って来て、始めからまともに燃えることはなかったので、「まあ、何とかなるかな」と。でも今回は「ちょっと手強いかも」です。

ガスバーナーちなみに、左の写真が今回作ったガスバーナーです。バーナー部の太さは6.3mm、火口は44mm幅のところに23個あいています。はじめは4mm間隔で12個あけたのですが、少なそうなので、後から、その間にもあけました。空気の取り入れ口の直径は6mmで、左右に1個ずつ2個あいています。あと、今回ガスジェットは、自作ではなく市販品の"No.3"を使っています。

ガスタンクガスタンクは直径24mmの真鍮丸棒をくり抜いて作りました。肉厚は2mmです。高さはフランジ部分を含め65mmです。


燃焼テスト 2
燃焼テスト2何をやってもダメなので、こうなったらアルコール焚きのボイラにでも作り替えようか、とも考えましたが、ふと、思い出しました。以前にもあったことで、ガスジェットのホルダへの締め付けが弱くて、やはり炎がもやもやしたことがありました。今回、小さいスパナでしたが結構強く締め付けたつもりでしたので、そんなことはないとは思いましたが、一応ダメ元でガスジェットのネジ山にバスコークを塗って締め直してみました。そうしたら気が抜けるほどあっけなく、炎が「ひゅん」と引っ込んで中で燃えてくれました。

燃焼テスト2写真は、その煙管の中の炎の様子です。結構勢い良く燃えています。ただ始めにちょっとだけ「ひゅー」と共鳴音がしましたが、それも直ぐに収まり、その後は安定して燃えていました。


配管終了
配管終了考えた割には全然スマートじゃありませんが、一応配管が終わりました。次は、いよいよ走行テストです。


走行テスト
走行テスト走行テストの動画です。(サイズ: 640x360、時間: 2'09")
スタート時、シリンダの水が抜けるまで少しカクカクしましたが、走り出してしまえば後は順調で、特に問題はありませんでした。強いて言えば、給油器からのシリンダへのオイルの供給が少ないかなというところです。


タンク(水槽)の製作
タンク_1走行テストも無事に終わったので、次は外装です。手始めにタンク(水槽)から作ることにしましたが、それは、今回このシェイでは、以前作った2トラックのハイスラのときのように分割ではなく一体で作ることにしたので、その出来上がり寸法が正確にわかりません。なので、このタンク幅を基準に、床板やキャブの幅を決めようという考えからです。写真は、曲げ加工の前にリベット(ダミー)の打ち出しをしているところです。(曲げてからでは、綺麗に打てないので)

タンク_2タンクの角は、写真の『曲げ金具』を使って曲げました。この曲げ金具は『ライブスチームのシェイを作ろう』に載っていたものですが、設定した寸法どおり、ほぼ正確に曲げることができました。実は、この曲げ金具を使う前に、万力に挟んで曲げたりして三回も失敗しています。

タンク_3実際にタンクの中には水を入れることはないので、タンクと床板はハンダ付けとはせず、ネジ(M2)で留めるだけしました。コールバンカもネジで取り付けています。


タンクの製作 その2
タンク_4タンク天板のリベットも打ち出しでいくつもりでしたが、角のところ(特にコールバンカのところ)がどうしても上手く打ち出せなくて、実際にピン(1mmの銅線)を挿して、ピンの頭を丸めてリベットのようにすることにしました。"De Winton"のタンクのときと同じ方法です。写真は、ピンを挿す為の穴をあけ終わったところです。

タンク_5タンク上部の縁取りは、1.5mm幅の真鍮板を0.5mmのピンで固定してからハンダを流して取り付けました。マンホールは『ライブスチームのシェイを作ろう』のものを2分の1に縮尺して作りました。ヒンジ部分は小さくてネジが使えないので、ピンでかしめてからロウ付けしてます。マンホールのタンク天板への取り付けはM1.4のネジを使いました。


サンドボックスの製作
サンドボックス_1サンドボックスは0.8mm厚の真鍮板を張り合わせて作ることにしましたが、全てをロウ付けで組み立てると板が変形しそうなので、片側の板だけ点付けで数カ所ロウ付けしてから、後でハンダを流すことにしました。

サンドボックス_2反対側の板は全てハンダ付けです。大きめの板の上にハンダ付けの終わったもう片方を乗せてハンダを流しました。この後、はみ出た余分なところを糸鋸で切り落とし、そのあとヤスリで仕上げます。

サンドボックス_3完成したサンドボックスです。
砂を入れるところの蓋は、旋盤で作ってから板にロウ付けし、その板ごとサンドボックス上面にM1.7のネジで取り付けました。下部の袴の様な形をした台は、真鍮の塊から削り出して作りました。本体とのメリハリをつける為に、本体の底面より一回り(大体0.4mmぐらい)大きくしてます。この本体への取り付けは、一度ロックタイトで接着しておいてからM1.7のネジで取り付けました。


タンク完成
タンク完成タンクの最後は手摺です。で、この手摺、ちょっと変わった形をしていますが、ネットで小型のシェイを探すと、この手の手摺が付いたシェイが意外に多くありました。作り方は、1.4mmのステンレス線の両端を金槌で叩いてつぶしヤットコでU字型に曲げてから、その叩いてつぶした平たい部分の裏側にM2のネジをロウ付けして作りました。リベットは飾りです。タンクへの取り付けは裏側からナットで留めてます。あと、石炭止めと、ヘッドライトの台も作りました。


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