2 Truck Shay -4
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運転室の製作 運転室はいつものように側板と前板に分け、ネジで組み立てる方法にしました。材料は0.8mm厚の真鍮板を使いました。 写真は窓縁を作っているところです。はじめに窓縁の大きさに切った板を運転室側板表側にハンダ付けして(写真左)から、その後縁部分を残して切り抜きます(写真右)。 |
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運転室側面のパネルの縦溝は、写真に写っているアクリルカッターを使って入れました。ただ、カッターが切れなかったせいか、溝がギザギザになってしまいました。なので、このあと三角ヤスリをかけてならしました。 |
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窓枠などをハンダ付けするときは、マスキングテープで貼って動かないようにしてます。ちょっと手抜きですが。 |
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運転室側板内側の前部と下部に、0.8mmの真鍮板を曲げて作ったアングルをハンダ付けしました。それと、パネルと窓枠も運転室内側にハンダ付けしました。この窓枠もハンダ付けをしてから切り抜いてます。 |
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写真は肘掛け(?)です。これを窓下へ取り付けるのですが、ハンダだけでは弱そうなので、ピン(0.5mm真鍮線)を刺してからハンダ付けすることにしました。はじめに肘掛けの方にピンをロウ付けしておきます。 |
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屋根の固定方法ですが、『…シェイを作ろう』に出ている跳ね上げ式は難しそうなので、簡単に乗せるだけにしましたが、ただ、それでは動いてしまうので、運転室側板内側にポッチを作って軽く嵌め込むようにしました。写真は屋根側のポッチの受けですが、ハンダ付けでは弱いのでロウ付けにしました。 |
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屋根の樋は、2x1mmの真鍮板を0.8mmの銅線でカシメてからハンダ付けしました。 |
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運転室のリベットは、ハンダ付けしたアングルの補強を兼ね打ち出しではなく、銅線(1.0mm)をカシメる方法にしました。運転室側板上部の前板寄りにM1.7のネジをねじ込んで屋根を固定する為のポッチとしています。手摺は普通のタイプです。この手摺に使ったハンドレールナップは科学教材社から購入しました。ちなみに、今回のシェイに使ったベベルギヤとベベルピニオンも科学教材社から購入してます。 |
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ちょっと改造 屋根を付けたらレギュレーターのハンドルに手が届きにくくなってしまいました。そこで、レギュレーターのアームを約15mmほど延長し、ターレットにも長さ10mmのパイプを挟みレギュレーター全体の高さを高くして、屋根を付けたままでも楽に操作が出来るようにしました。 |
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ボイラジャケット ボイラジャケットは0.4mm厚真鍮板を手巻きで巻き付けました。始め、合わせ目を折り曲げて、そこでネジ止めするつもりでしたが寸法が足らず、仕方がないのでL字に曲げた真鍮板(0.8mm厚)をハンダ付けして、そこにネジを切りました。それと、今回は0.4mm厚の真鍮板を使いましたが、この程度の厚みの真鍮板ですと、ちょっとしたことで凹んだり折り跡がついたりします。 |
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煙室扉 バーナーへの点火は、この煙室扉を開けて行います。で、毎度のことですが、ヒンジのロウ付けは難しいですね。今回も一度失敗しました。ヒンジにロウが流れてしまって扉が開かなくなってしまいました。カシメた芯をドリルで抜いてからロウを融かして、やっとヒンジ部分を外しました。で、使用している飾りのボルトは、精密六角ボルトM1.4x対辺2.0mm(ロウ付けで白っぽくなっている)で、動輪舎から購入しました。あと、扉の開く所はドアクランプのところではなく、その上の丸く打ち出したところからです。 |
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ドアを締めたときのストッパーは、いつもと同じようにバネ性のあるステンレスの薄い板を丸めて使っています。扉は表側と裏板との間に空間があり、そこに断熱材(セラミックシート)を詰めるつもりです。ここを断熱しないと、後で表の数字を入れた所に塗った塗料が熱で溶け出してしまいます。 |
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まだ途中ですが、記念撮影 一応全体的には、この辺まで進んでいます。 安全弁にもパイプを挟んで延長してます。それと、道具箱も作りました。あと、煙突がないので、まだ何となく間が抜けていますね。 |
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後からです。 屋根を乗せたらレギュレーターの操作が出来なくなったと書きましたが、逆転機も操作が出来ません。こちらは無理をして操作をしようとすると指がつりそうになります。そのぐらい無理。でも、直すのも大変なので、これはそのままで、切り替えのときには屋根を外すことにします。 |
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煙突の製作 今回、煙突は朝顔形を考えていました。そうなると簡単にパイプで作るわけにもいかず、どうしようかと悩んでいましたが、丸棒削り出しも大変そう(特に、丸棒を鋸で輪切りにするのが大変)なので、結局、板を丸めて作ることにしました。写真のように扇形に切り抜いた真鍮板(0.8mm厚)を手とヤットコを使って丸めました。 |
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巻いてロウ付けしただけでは真円ではないので、真ん中を丸く切り抜いた大きめの板(0.8mm真鍮板)を『たが』のように硬くはめてロウ付けします。これで大体真円になります。 |
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『たが』のロウ付けが終わったら、それにストレートのパイプをロウ付けし、そのストレートの部分を旋盤で掴んでラッパ状のところを仕上げます。次に、その仕上げが終わったものに写真右の煙突上部の部分を銅線でかしめて仮止めし、また旋盤で掴み煙突上部の振れを見ます。振れは、一旦旋盤から外し、金槌で叩くなどして取ります。何度か繰り返して大体振れが取れたところで旋盤から外し、上下の合わせ面をロウ付けします。 |
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最後に、もう一度全体を旋盤で仕上げて完成です。直径は一番大きいところ43mm、全体の高さは約75mmです。写真下は左が煙突サドル、右が固定用のリングです。 |
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排気管の配管 煙突ができたので、次は排気管の配管です。ユニオンジョイント(M5)とパイプ(直径6mmにフランジ付き)の組み合わせで配管します。今回エルボは、ユニオンジョイントのネジを切った丸棒の中央辺りを90度の角度で切り取り、折り曲げてロウ付けして作りました。中心の穴は直径2mmです。 |
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煙室の中はこんな感じになります。ユニオンジョイントはロックナットで固定しています。 |
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外から見たところです。パイプはエンジン側もエルボ側も差し込んであるだけです。 |
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スチームドームとサンドボックス スチームドームとサンドボックスは、真鍮の丸棒を旋盤で削って作りました。スチームドームの直径は、裾の広いところで30mm、サンドボックスの方は29mmです。このぐらいの直径までがノコギリで切ろうと思う限界です。サドル面は8620のときと同じ方法で削りました。裏側を見るとわかりますが、整形するときの労力を少しでも減らそうと、縁の幅を狭くしています。両方ともボイラには乗せるだけで固定はしません。サンドボックスの方は、ここから給水するので、給水時はサンドボックス全体を外してもかまわないのですが、一応蓋を付けました。 |
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煙室ブレイス 煙室をフレームに固定する為のパーツです。 煙室のRに沿って曲げた真鍮板(厚み0.8mm)に、両端にM1.7のネジを切った真鍮の丸棒を通してロウ付けし、その後、Rの内側の部分を糸鋸で切り取ります。写真は、切り取った後。 |
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切り取って残った外側の部分を糸鋸とヤスリで丸く(正確には、真円ではなく楕円になります)仕上げてから、煙室に0.8mmの銅線でカシメて固定しました。 |
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煙室のリベット打ち失敗 フレームからボイラを外したついでに、煙室のリベットを打つことにしました。ただ、丸めた状態ではリベット打ち出し機では打てないので、銅線を挿してカシメて丸める方法にしましたが、それがダメでした。カシメた銅線に引っ張られて一緒に煙室まで凹んでしまいました。せっかく煙室ブレイスも固定したのに。でも、どうやっても直せそうもないので、いさぎよく作り直すことにしました。で、リベットは煙室(ボイラジャケット)を丸める前に打ち出し機で打ってしまうことにしました。写真は、失敗したボイラジャケットを広げたところです。リベット打ちの練習の跡が見えます。 |
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ボイラジャケットの巻き直しと、リベットの打ち直し ボイラジャケットを巻き直しました。二度目はリベット打ちを失敗したボイラジャケットを型紙に切り出しました。安全弁などのブッシュ用の穴は、全て丸める前にあけてしまいましたが、その為、穴の周辺に多少のめくれが出来てしまいました。でも、スチームドームとかの裾で、ちょうど隠れてしまう範囲だったので目立たずに済みました。リベットも丸める前に打ってしまいました。こちらは、まあまあ綺麗に打てたかなと思います。巻き終わったボイラジャケットに、煙突とスチームドーム、それからサンドボックスを乗せてみました。あと、ベルも作って取り付けました。 |
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ドローヘッド ドローヘッド本体は19.0x12.5x6.5に削り出した真鍮ブロックを使って作りました。四角い大きな3つの穴は、はじめに四隅にドリルで穴をあけておいてから、その間を糸鋸で切ってあけました。その後、全体をヤスリで整形してから1mm厚の真鍮板を裏側にロウ付けし、ドローヘッドベース(3mm厚真鍮板)にM1.4のネジで固定しました。 M1.4のネジは、後でM1.4六角ボルトに換える予定です。 |
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フットボード 1mmと1.5mm厚の真鍮板をロウ付けして作りました。予め板がズレないように0.8mmの銅線で板と板とをカシメておいてから、耐火ボードの上に置いてロウ付けしました。 |
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ポーリングポケット 8mmの真鍮丸棒を旋盤にくわえ6.5mmのドリルで穴をあけてから縁に丸みをつけ、ひとつずつ突っ切ってから、反対側を糸鋸とヤスリで斜めに削り取り、それをベース(1mm厚の真鍮板)にロウ付けして作りました。端梁へはM1.4のネジ一本での取り付けます。 このポーリングポケットですが、はじめは何に使うものか全くわかりませんでしたが、『…シェイを作ろう』の説明を読み、やっとわかりました。ここにポールを当てて隣の線路の車両を押す時に使うものだったのですね。 |
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ハンドホールド 1.4mmのステンレス線と0.8mm厚の真鍮板で作りました。 この模型のシェイでは、ハンドホールドと言ってもかなり細いので、ここを掴むと簡単に曲がってしまいます。 |
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ステップ カシメるのが面倒なので、板と板をピンセットで挟んでロウ付けしました。ロウ付け後、真鍮板がピンセットの形に少し凹んでいたので、ヤスリをかけて平にしました。 |
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2 Truck Shay もう少しで完成 大抵の場合、フリーで作り始めると最初の完成予想図と出来上がり違ってしまうものですが(私の場合です)、珍しく今回のシェイは、ほぼ同じような感じで出来ました。 |
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右斜め後から 前後の端梁は、幅30mm厚み6mmのアルミフラットバーを使っています。 -- もう少しで完成です。 |
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ヘッドライト ヘッドライトケースは直径24mm厚み(奥行き)16mmです。ケース内側は後側から中ぐりバイトで削りました。このとき、レンズ枠部分にレンズの引っかかり分を残しておきます。ケースの左側に並べて置いてあるのは、順に、3mm厚のアクリルから切り抜いたレンズ、1mm厚のアルミ板を打ち出して作った反射板(中心に2.5mm径の真鍮がねじ込んであります)、それから0.4mm厚真鍮板を丸めた反射板押さえです。一番左が裏蓋(1mm厚真鍮板)で、ケース本体にM1.4で止めるようにしました。ケース上部の蒲鉾みたいなのと、その台、それと下部の台座はロウ付けで付けてます。写真ヘッドライトケースの手前(下)はヘッドライトブラケットのパーツです。1mm厚の真鍮板をロウ付けして作ったパーツ(右)と、同じく1mm厚の真鍮板を折り曲げて作ったパーツ(左)をM1.4のネジで組み立て、M1.4のネジでヘッドライトケース本体に取り付けます。 |
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生地完成 タンク後部のヘッドライトは作らないことにしたので、これで生地完成とします。 次は塗装ですが、その前に一度ぐらいは走らせたいと思っています。 |
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動画を撮りました。 今回から、動画はYouTubeに公開することにしました。 2 Truck Shayの動画は、こちらにあります。 ところで、生地完成の写真と比べて見るとわかるかとも思いますが、実は、運転室を作り直しました。完成してからシェイを眺めていて、どうもしっくりしない感じがあって、調べてみたら運転室の前後の長さ(奥行き)を当初の設計より6mmほど短く作っていました。そのままでも良かったのですが、やはり精神衛生上宜しくないので、思い切って作り直しました。運転室前板とエンジンカバーはそのまま使えたので、両サイドと屋根を作り替えました。窓は、ちょっと簡略化して一工程減らした作りにしました。この工作のついでに、前板に飾りの板を一枚貼りました。 -- サムネイルは、動画からのコピーです。 |
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文字入れ失敗 せっかく塗装をしたのに、文字入れに失敗してしまいました。小さい文字なので筆で書く訳にもいかず、マスキングをして吹き付けで文字を入れましたが、写真のように文字の境がギザギザ。しかも、文字の一部は剥がれてしまいました。白色の場合、地の色が透けてしまうので、厚めに吹き付けたのもギザギザの原因のようです。 |
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デカール そこで、今回はデカールを使うことにしました。商品名を『ミラクルデカール』というもので、プリンターで印刷して作ります。このデカールにはベースにクリアと白とがありますが、今回は、文字色白に対し地の色が黒なので、ベースの色が白色のデカールを使いました。 写真は、文字を印刷し終わったデカールです。白い文字の部分はベースの色です。黒い部分が印刷されたところです。これをプラモデルのデカールの様に水に浸けて、剥がれるようになったら貼ります。 |
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やっと完成 文字入れに失敗したときに入れてあった白のラインも気に入らなかったので、つや消し黒を塗り直して、再度ラインを入れました。それと、白のラインだけでは寂しいので、内側に赤のラインも入れました。 |
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このあとデカールが乾いたら、デカールの上に剥がれ防止にクリアを塗って完成です。 完成記念走行は、クリアが乾いてからにします。 |
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--仕様--
完成日; 2015/10 ゲージ; 45mm スケール; 1/20ぐらいを想定(15mm=1ft) ボイラ; 直径38mm, 煙管; 15mm x1 燃料; ブタン シリンダ; 2, スライドバルブ ギア比; 4:1 弁装置; スチーブンソン式 給油器; 置換式 重さ; 2.8kg 長さ; 360mm, 幅; 110mm, 高さ; 149mm 走行時間; |
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